おおきく、なる、お店。   By Gwadahunter2222

 そのよん。

警告:このお話は大人向けの内容が含まれています。法的な成人に達していない人は読んではいけません。
これは架空の話であり、実際に存在する人あるいは事柄に類似することがあったとしても、まったく偶然のことです。


■4■ダーク・ルーム


みんなでバーに向かい、通りを歩いていました。恵はまだとってもどぎまぎしていて、まだ着ているものを見られるのが恥ずかしいようです。

「…あ、あのう…カオルさん…」
「なに?」
「あの…」
「そんなに見られるのがイヤなの?」
「え…そ、そんなこと…でも…」
「だいじょぶ、恵ちゃん!」
「沙苗さん…」

沙苗は恵に微笑みかけます。恵はうなづいて、にっこりと沙苗に笑顔を返します。とうとう、お互いにくすくす笑い出しました。
カオルは黙ってそれを見ながら、そっと心の中でつぶやきます。
( フム! 沙苗は恵にすごい影響力を持ってるんだね。…それじゃあ、まずは杏子をなんとかすることから始めなきゃ… )
悪魔のような笑みが浮かび上がります。

ナナミはそれに気づくと、また不安な気持ちになってきました…
( アア・・・またカオルがナニかたくらんでマスね…。なんとか止められるとイイんデスガ・・・)
「いったいドンナ悪いこと、スるつもりなンデスか? カオル! 答えナサイ!」
カオルはナナミの方を振り返って、さらり、とかわします。 「いつ着くか、キミが知ってるでしょ?」
ふたりの間に緊張が走ります。杏子にも感じられるほどでした。

「落ち着いて、ナナミ!」
「キョ、キョウコ?!」
「あら、おっぱい牛さんのほうが、筋が通ってるね!」
「あんたね、あたしにしたことを許してるなんて思ってんじゃないでしょうね! このちび!」
「へぇ、もう一度レッスン受けたいみたいね、かわいい牛ちゃん?」
「・・・まずは、バーに着くまで待った方がいいみたいね!」
「どうぞ、お好きなように…」
「キョウコ!」
「先輩!」 「杏子お姉さん!」

誰もが杏子のそばに集まりました。カオルがそれを見て…
( 杏子って子は…ボクが説明できない何かの力を、もっている…。もし素早く行動しなかったら、この状況をコントロールできなかったかもしれない…。
  …とすれば、やっぱり…まずは杏子からはじめないと、いけないな…。) …そう、考えました。





同じころ、武史はシャワーを浴び終わって着替えているところでした。バーの掃除がちょうど終わったところです。
「…へんな場所だなぁ、ここは。あの人たち、ここでどんなことしてるんだろう…。ま、それは僕には関係ないか。いちばん大事なのは、どうにか仕事が〜もしかしてバイト…かもしれないけど〜見つかって、お金がもらえる、ってことだからね。」

彼のパンツの中で、むくむく、とペニスが頭をもたげてきました。
「うう…たとえ僕に、あれほどすごいかわい子ちゃんが2人もいたとしても…あんなに背が高くて、あんなにおっぱいが大きい人なんて…いないよなぁ…。」
彼は杏子とシたことを考えて…「まぁ、結局は悪くないとこに落ち着いたかな!」…なんて、エッチな表情でにやにやしていると、ドアが開く音がしました。

「お帰りなさい、ナナミさん!」  武史は、思わずドアの前の人に抱きついちゃいました!
「きゃあああ!」 しかし叫び声をあげたのは…恵だったのです。
「ご、ごめんなさい!」
「た、武史、んもう、ばか!」

武史は杏子のパンチをもろに食らい、天井にまで届くほど吹っ飛んで床に落っこちてきました。沙苗はその光景にショックを受け自分の腕の中で泣き出した恵を落ち着かせようとします。

「だいじょぶよ、恵ちゃん!」
「沙苗さぁん…」
「この子、すごいこわがりね!」
「アナタにはなにも頼ンデないワ、カオル!」
「あら! ナナミも、こわぁい…!」 カオルは皮肉っぽく付け加えます。
「あのネ…!」
「あに? ボクとケンカしちゃいたいの?!」

カオルは誰かが自分の後ろに回ったのを感じました。 「だれ?!」
振り返ると、2つのでっかいおっぱいに押しつぶされました。杏子です。
彼女はカオルが自分のおっぱいを大きくするのを防ぐために、それを使って押さえ込んだのです。
「さ、あたしはおっぱい牛なんでしょ? あんたが何を考えてるのか、見せてみなさいよ、このちび助!」

杏子は自分の身体をどんどん大きくしていきました。彼女のバストは2mを超えて、さらに大きく成長していました。彼女の服はびりびりと裂け、成長のスピードはどんどん速くなっていきます。2〜3分のうちに、彼女の身長は7m以上になり、まだ大きくなっていました。
彼女は自分が勝つことが楽しみになってきました。。

「さ、かわいいおチビちゃん! どうするつもり? また、あたしを大きくする?」

カオルは完全に増えていく杏子の体重に押し潰されそうです。と、彼女が突然笑い出します。
「ああ、キミは勝ったと思ってるの! ‘大きくなる’って言葉の、ほんとうの意味を教えてあげる!」

部屋の中が、ぐぅっと暗くなります。 ナナミが叫びました。 「カオル! いけまセン!」
カオルは意地の悪い顔で、妹の言うことなんて聞いていません。

…杏子は、最初、何が起こったのか、分かりませんでした。 「…え? なに?」
ナナミはきっ、と真剣な顔つきになりました。

「サナエちゃん、メグミちゃん、ワタシのそばにイテくださいネ…」
ふたりは手を握り合ってうなづきます。
「田中サン! 武史サンを助けに来てくだサイ!」
「はい、ナナミさま。おまかせを。」 
田中さんは忍者のように現れ、杏子のパンチでのびている可哀相な武史君を抱きかかえて戻ってきます。
「彼はだいじょうぶです、呼吸も正常です、ナナミさま!」
「それは、それほどダイジじゃないデス、田中サン!」
「おっしゃる通り。…杏子さま、ですね。」
「そう、カオルが彼女にナニかヨクないこと、考えてル方が、こわいデス!」





周りがどんどん暗くなり、杏子は恐ろしい気持ちになってそれを見つめていました。
「ああら、ビックリ仰天、ってわけ、このおっぱい牛さんは! さぁ、ショーのはじまりね!」

杏子は自分のバストの下でカオルが変化していくのを感じました。カオルから子どもっぽさが消え、どんどん成長していきます。
バスケットシューズが吹き飛び、両脚がみるみる長くのびていきます。お尻がみるみる重くなり、すらっとした腰のシルエットが丸くなっていきます。そして、胸がどんどん膨らんでいき、ウエストのくびれが強調されグラマラスな体つきになっていきます。…そして、子どもっぽい顔が、女らしい顔つきになっていきました。

彼女の着ているものは、それほど大きくなかったので、大きくなっていく彼女にはきつくなり始めていました。杏子はカオルの乳首がそそり立ち、彼女のお腹の辺りで肌を突いてきて、自分の身体の下でカオルがどんどん大きくなっているのがわかります。

カオルのブルマ型のショーツは、みるみるきつくなり、彼女のバストも、その大きめのTシャツの生地を突き破らんばかりに膨らんできました。

「…ああん!」 カオルは吐息を漏らし、その声は魅力的な女性の声に変わっていました。

びりっ、びりびり…布が裂ける音が聞こえ、大きくなっていくカオルの身体が、濡れたパンティを引き裂いていくのが見えました。彼女が着ていたジャケットとTシャツが、大きな音がして背中からビリビリに裂けていきました。胸のところが引きちぎれ、大きなバストがこぼれ落ちます。

驚き、畏れを感じながら、そこにいるみんながその光景を眺めています。カオルはどんどん大きくなっていき、杏子は自分の身体を押し出そうとし、カオルが自分の両腕をつかまえたのを感じました。
今ではもう、カオルは杏子と同じサイズにまで成長しています。バストは175cmにまでなり、カオルはもう杏子と顔を向かい合わせていますが、まだ成長が止まっていません。

杏子はカオルの手をふりほどこうとしますが、カオルの腕はびくとも動きません。杏子はさらにカオルの両手が大きくなっていくのを感じ、それに伴って握る力もどんどん強くなっていくのを感じました。
カオルの身長は8m50cmにまで達し、杏子の両手を握ったまま立ち上がりました。7m以上ある杏子の頭さえ、彼女の脇の下まで届くのがやっとです。…そこにいる全員が、どれだけカオルが大きくなっているのか、はっきりわかりました。
彼女は杏子を右手だけでつかみ、持ち上げます。…と、杏子は、いとも簡単に自分の身体が床から離れるのを目の当たりにして、あまりの力の差に震え上がりました。

「だれが、‘かわいいおチビちゃん’ですって?」
カオルは心から嬉しそうな表情で、杏子を見つめます。 「キミは、もうボクのおもちゃだね…んふふふ……」

杏子は自分のバストがさらに大きくなり、乳首が痛くなるほど勃起していくのを感じました。股間がじわり、と濡れはじめ、快感の吐息を漏らし、おっぱいミルクが溢れてくるのを全身で感じ取りました。体中が今にもはじけそうで、バストが脚のところまで膨らみ、重く重くなり、乳首が親指大にまで膨らんでいきます。

カオルもまだ成長を続けているので、片手で楽々と杏子をつかんでいます。彼女の身体はとてつもなくグラマラスになり、淫靡な欲望に駆られて、舌なめずりしながら杏子を見つめます。
杏子の左の乳首をつまむと、彼女の口から喘ぎ声が漏れます。彼女のおっぱいも胴体より大きくなり、乳首はものすごい大きさになっています。

「…ああ…喉が乾いてきた! もっと…もっとよ…!」

杏子は自分のバストからぐるぐる音がするのを感じ、乳首の痛みが大きくなってきました。もう立っていられません。
カオルが口を開けると、それを待っていたかのように杏子を快感の津波が襲い、乳首からおっぱいミルクがほとばしり出てカオルの口の中に飛び込んでいきました。
杏子はとってもエッチな気分になり、と同時に胸が小さくなるのを感じました。カオルがおっぱいミルクを吸い尽くすと、興奮の絶頂にある杏子の身体が、がっくりと崩れ落ちるままに任せます。

「先輩っ!」 沙苗の身体が服を引きちぎってみるみる大きくなり、倒れ込む杏子に飛びついて抱き留めます。そして、両腕で支えながらそっと床に横たえました。

「おお、すばらしい、見事です、沙苗さま」 と、田中さんがにっこり。
「ありがとう! 田中さん!」 沙苗も笑顔で応えます。

沙苗はすっ、と笑みを消すと、まだ大きくなっていくカオルの方を振り返ります。
彼女は、こんどはバストがどんどん大きくなっているようです。
「んふふふふ…このおっぱい牛ちゃんみたいに、なるのかも…」

彼女はこの状況を明らかに楽しんでいます。 「さあ、次は誰の番かしら?」
周りを見渡し、こう言い放ちます。 「ああら、なんてちっちゃいのかしら、ね?」

天井につかえそうになり、カオルは床に座り込みます。あまりの重さに、ぐらぐらと床が振動していました。

カオルはバランスを取ろうとするナナミたちを見て、くすくす笑い出します。
「あらン、ごめんなさい! おっきすぎるわよね…うふふふ…」

彼女は、気を失っている杏子を抱きかかえている沙苗に注意を移しました。あまりにも大きくなったバストのせいで、カオルは沙苗の顔すら見えなくなっていましたが、カオルには彼女の怒りに満ちた顔が手に取るように分かりました。

( さぁて、これからボク、子猫ちゃんとおっぱい牛ちゃんのエネルギーを吸い上げることにしようかな… )

 カオルの眼が、妖しく輝きはじめました…

沙苗は、急に不思議な感覚に包まれます。「…あ、う…な、なに? これ…」
彼女の腕の中にあった杏子の身体が縮んでいくのを感じました。杏子だけでなく、沙苗も同じように小さくなっていきます。
自分の耳がもとに戻っていき、しっぽもどんどん短く縮んでいきます。…杏子といっしょに、元の姿に戻っていくのです。

「…いやぁ! …あたし、元に戻っちゃう! 今の、猫娘の沙苗のほうがいいのに…いやあああっ!」 沙苗は泣き叫びますが、 ナナミはなすすべもなくその様子を眺めているだけでした。そんな…そんなふうにするなんて、とってもいやだったのですが…彼女にできることは何もなかったのです…。

沙苗と杏子は元の大きさに戻ってしまいましたが、その進行はまだ止まらなかったのです。

彼女たちはどんどん若返っていくのです! 恵は自分の見ていることに背筋が寒くなりました。自分の目の前で、沙苗と杏子はどんどんちいちゃくなり、彼女よりも若く見えるようになり、しかもそれがどんどん進んでいくのです。
とうとう、ふたりは7歳くらいにまで若返り、元のカオルくらいにしか見えなくなってしまいました。


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武史が眼を覚まし、周りを見回しますが、見えるのは真っ暗な、闇。

「あれ、ここはどこだ? まさか…地獄?」
「ああ! やっと気がつきましたか! 死んだのかと思いましたよ。」
「…あのぅ…あなたは?」
「ああ、これは失礼、わたくしは田中と申します。ナナミさまの下で働いております。」
「そ、そうでしたか! で、僕たちはどこにいるんです?」
「ここは、‘ダーク・ルーム’です。」
「だーく・るぅむ?」
「はい、あるタイプの次元のことを、わたくしたちはそう呼んでいるのです。」
「どうやって、ここにたどり着いたんです?」
「あなたの後ろを見てみれば、おわかりになると思います。」

武史は振り返り、恐る恐る見てみました…。

「…あ、あの女の子…は…?」
「あの方はカオルさまです。彼女はナナミさまのお姉さまです。」
「あの…前に会ってましたっけ…覚えてない…けど」
「杏子さまがあなたを殴り、気絶する前に、あなたは子どもの姿のカオルさまをご覧になっています。」
「え? 子ども? …って、いったい、どうやったら、あんなふうに成長して、あんなに大きくなったりできるんです?」
「カオルさまが大きくなられる能力は、ナナミさまの比ではありません。」
「でも…どうやって、それを? だれにも見られないようにやるんだい?」
「それは、簡単です。」
「??」
「ナナミさまは、ダーク・ルームをそのようにお使いになっているからです。」
「ふぅん?…そうか、わかったぞ。うん! 杏子さんを利用するのか!」
「そうです。カオルさまは、ダーク・ルームで他の方のエネルギーを吸い取り、子どもに変えてしまう能力をお持ちなのです。」
「…そりゃ…おっそろしいなぁ!」

田中さんがだんだん真剣になってきました。

「最悪の事態になってしまいました。」
「どうして、そんなことを言うんです?」
「カオルさまが、本来のお姿になろうとしています。 これから本当に深刻なことが始まります…お覚悟ください!」
「なんだって?!」

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武史は目の前で起きていることをまじまじと見つめました… 「どうやったら、こんなことができるんだ!」

カオルはさらに巨大に成長していました。耳が白い狐のように変化し、お尻には9つの尻尾が生えてきます。瞳は狐のようになってきました。彼女のバストはとてつもない重さになり、身体を伏せてその巨大な膨らみをぶるるん!と横たえます。

「ああん! このでっかい牛ちゃんのエネルギーで、ボクのおっぱい、こんなに重くなっちゃったよぉ…」

今や、彼女には全員の姿がはっきり見えるようになりました。恵を見つめて微笑みます。
「さぁ、こんどは、あなたの番ね、おじょうちゃま…」
「いやあああっ!!!」 恵が声を限りに叫びました。

「モウやめて! カオル!」
「あら、ボクに命令する立場かしら、愛しい妹くん?」

ナナミはとっても怒ってます。が、カオルは優越感たっぷりの笑みを浮かべ、欲望に溢れる眼で恵を見つめ、舌なめずりしています。

恵のカチューシャが大きくなり、頭から落っこちました。ぱんぱんに大きくなったバストがどんどん小さくなり、彼女も若返っていきます。眼鏡が鼻よりも大きく・重くなり、身体が小さくなっていく間中、彼女は泣き叫んでいました。
田中さんと武史はその光景を背筋を凍らせて見つめていました。恵はふたりの前ですっかり服が脱げてしまっていました。思わず武史は自分の着ているものを彼女に掛けてあげました。これで彼の着ているものはトランクス一枚だけになってしまいました。

恵は彼の気遣いに感動して泣くのをやめました。武史は真剣になってナナミのことを見ていました。彼女もその視線を感じ取り、彼を見つめ返します。

「これから、どうするんですか?」
「ワ、ワタシ…? アノ……ワタシ…」
「このまま、彼女のやりたい放題にさせておくんですか? こんなことになってて、いいんですか?」
「イ…イヤです…デモ…!」
「でも、なぜ、なにもしないんです?」
「…デモ…ワタシには…ナニも、できないデス…」

ナナミは今にも泣き出しそうです。武史はそれをなんとも思わないように見えますが、まだ真剣なまなざしを向けていました。

「今までも、彼女を止めようとしたことは?」
「イツモ、そうしてマシタ、イツモ…。でも、どうしてもダメなんデス…。彼女のホウガ、強くテ…。ワタシ、どうしても負けてしまウノデス…!」
ナナミはがっくりと膝を落とすと床に突っ伏して泣き始めました。

「恵チャン、沙苗サン、キョウコ…許してクダサイ、…許して…ワタシを…ナンにもできナイ…ワタシを…」
「ナナミさま…」
「田中サン…ミジメですネ…こんな…。」
「いいえ! なんてことを、ナナミさま…」

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「…ナナミ、あなた、バカじゃないの?」

みんな、びっくりして、声のする方を見ました。…それは杏子でした。
彼女はずいぶん前に気がついていてたのです。それまでのことをぜんぶ聞いて、不愉快な気持ちになっていたのてす。

「杏子さま!」
「杏子さん!」  …と、田中さんと武史。
「お姉さん!」
「キョウコ!」
「そうよ! あたし!」
「先輩!」
「さあ、やっちゃいなさい! 沙苗ちゃん!」
「キョウコ!」
「ナナミ、あなた、わたしのこと、だましたつもり?」
「……」
「覚えてる? さいしょ、わたしと会ったときのこと。」
「…もちろん、おぼえテマス…」
「あなたのことばを、誠実なことを、私は信じて…仕事をやめて、あなたについていったのよ…」
「杏子先輩の言うとおり! あたしだっておんなじ! 沙苗も、ナナミさんを信じてるから…」
「沙苗さんはとってもいい人です…ナナミさん、わたしのこと、ちっとも怖がらず、助けてくれました。ナナミさんは、自分が思っているより強いはずです! そうしようと思えば、カオリさんなんてやっつけられる!」
「…恵チャン…」

カオルはそのようすを見て、笑い出しました。
「ははっ、バカみたい! この妹が、ボクをやっつけるって? もし、あの子がボクとまともに戦いたいんだったら、ほんとうの姿を見せないと無理だね!」

「…あんた、なに言ってんの?」
「ボクに勝つチャンスを作るつもりなら、ナナミは、自分の本来の姿をさらさなきゃ、いけない、ってことさ!」
「それがいったい、どういう意味があるっていうの?」
「…もし、あなたのことを驚かしてしまっタラ、きらいになってシマウ…」
「どうして、嫌いになるの、ナナミ?」
「ふふん…だって、あの子、ほんとうは人間じゃないもの…」
「どういうこと? ナナミ、それ本当?」

ナナミは、だまったままです。彼女は杏子の顔を見る勇気が出ません…でも、杏子は彼女を見て、にっこりと微笑みました。

「もう、知ってたよ…それ。」
杏子がそういうので、みんながびっくりしました。

「え! なにを言ってる!」  カオリも、びっくり。
「だって、あんまり外に出ないし…ね。なんか、あるな〜って。」
「ぐうううう…」
「あ、ちょーっと言わせてもらおかな! ナナミがほんとは人間じゃないってこと、天才じゃなくたってわかるわよ…。正直、ふつうの女の子があんなに大きくなったり、バストがでっかくなって、おっぱいミルクが出たりしないよね…。
わたしだって、もう、ほんとの人間じゃない…だって、同じ力、持ってるんだものね…」

「そうだよね、杏子お姉さん! わたしだって、はじめて大きくなったの、ナナミさんのミルク飲んじゃってからですもん!」
「あたしも、もうほんとの人間じゃないけど、猫娘になるの、大好きだし!」
「みなさん、ナナミさまとおつきあいされてから、新しい状況をほんとうに楽しんでいらっしゃいます…ナナミさま!」
「えー…」  みんなが武史のほうを見つめます。
「こんなこと言うのは…恥ずかしいんですけど…僕、大きな女性が大好きで…おっぱいの大きな、背の高い女の人と一緒に暮らしたいなぁ…っていつも、思ってたんです…」
「きみ、ヘンだね、武史くん…」 と、これは杏子。
「武史くん…かーなり誤解してるなぁ…って、沙苗も思いまーす!」
「………」
恵は彼を見て、とっても恥ずかしそうです。

「あのう…失礼ながら…武史さま、だいぶ、変わってらっしゃる…」
「…う…それ、厳しすぎますよぉ…」

みんな、くすくすと笑いだし、ナナミは彼らを見てほっとしたのか、くすくす笑いはじめ、最後にははじけるように笑い出しました。

「アリガト! みんな!」
「こんなの、あったりまえ、ナナミ! もう友だちなんだから!」
「…キョウコ…」

杏子とナナミはお互いに静かに見つめあいます。

と、カオルが右手を強く床に叩きつけました。地面が大きく揺さぶられ、地震が起こりました。ナナミはとっさに防御フィールドを張り、みんなを守ります。

「さて、戦う気になったの…ナナミ?」

ナナミは杏子を見つめます。杏子は彼女に微笑みかけました。
「ねえさんかなんか知らないけど、ここはナナミのバー。だれがボスなのか、教えてあげなさい!」


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ナナミは微笑み、杏子はうれしくなります。…そして、ナナミは、きっ、とカオルに向き直りました。

「田中さん、いまカオルはどのクライ…」
「はい、2500mです。ナナミさま」
「ありがと。」
「ナナミさま、お気をつけください。」
「ダイジョウブです。さあ、いきマスヨ! ああああああああンンンン!」

ナナミの身体が光り輝き、着ているものがバラバラに分解していきました。ぐんぐん大きくなり、それに合わせて、バストもみるみる成長していきます。背中に翼が現れました〜左は黒、右は白。そして、白いとかげの尻尾が、額に角が生えてきました。全身に黒々と入れ墨が入っていき、ひとみが竜眼に変わっていきます。

ナナミが立ち上がると、カオルは大きくなった彼女を見てびっくりしています。お互いににらみ合い、同じくらい大きくなったバストがくっつきあい、ぐにゃりとゆがんでいます。

「あら、本当の姿をさらしちゃうことにしたのね。てっきりキミはうんざりしてたんだとばっかり思ってた。」
「そのとおりデス…自分でも嫌いダッタ…他の人は必ず、とってもこわがってイタカラ…でも…今は、ホントウの仲間が、ほんとのワタシを受け入れてくれる仲間を見つけたンデス。」
「本気…だね」
「疑ってイルナラ、直接聞いてミタラどうカシラ?」

ナナミは右手に持っていたエネルギー球体をカオルに示します。中にはみんなが入っています。ナナミをはげましてくれた、みんなが。

「がんばって! ナナミさん!」
「僕だけじゃない、みんな信じてます!」
「だいじょうぶ! ナナミさんの着るものくらい、あたしがいつでも作ってあげます!」
「わたくしは、いつでもあなたさまにお仕えいたします…」
「ナナミ! ぶっとばしちゃいな!」

カオルはなにが起こっているか理解できません。彼女たちの反応にショックを受けていました。
「ど…どうして…どうして、あんな姿をさらして…。どうして…いっしょにいられるの? わからない! なぜ?」

気がつけば、ナナミのほうが頭ふたつ分くらい、大きくなっています。その成長はさらに少しずつ進んでいて、胸も、カオルの凄まじい大きさをはるかに超え、それを包み込んでしまいそうな勢いです。…ナナミはカオルを見下ろし、にっこりと笑いかけてきました。

それに怖じ気づいて、カオルは力の続く限り、最大級のオーラ吸収弾を連続してナナミに打ち込みます。しかし、ナナミはぜんぶ左手だけでいとも簡単に防いでしまいます。…ちっちゃな、友人たちを封じ込めたエネルギー球体を持ったまま、優しい笑顔でカオルを見つめています。

突然、カオルは恐ろしくなり、足元がふらつき、しりもちをついてしまいます。そのまま、ナナミから離れようとします。…一歩踏み出す、ナナミ。

「い…いや! あたしのそばに寄らないで! あっちへ行って!」

ナナミは微笑みながら、姉のそばに近づきます。と、彼女はひざまづき、左手をそっとカオルの肩に置きます。


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「お姉サン…アリガトウ!」
「…え?」
「お姉サンの気持ち、わかりマス…。ワタシのこと、心配でこんなふうに振る舞ってるんデスよネ。ワタシのこと、護ろうとして、こんなコトをするんデスよね…。」
「…ナナミ…」
「…ちっちゃい頃から、アタシのこと、世話してくれて…大切にしてくれてマシタものネ。」
「ナナミ…ボクは…ボク…」  カオルはすすり泣きはじめました…。
ナナミはにっこりと笑いかけ、カオルの両腕を取ります。
「…ナナミ…。」
「…わかってマシタ…カオルお姉サン…わかってマス。ほんとうに」
「おーい、女キツネさぁん! いつまでわたしたちをこのままにしとくつもりぃ?」
「…おっぱい牛…」
「あんたのことはわかったし、ナナミと同じようにしてあげるけどさ、あんたがそんな態度をとる理由って、それだけじゃないでしょ? …友だち、作りたくない、みたいに見えるんだけど…。そうなの?」
「…ど、どうして、わかったの?」
「ふうぅ…。だって、あんたお姉さんなのに、ちっちゃい子どもみたいにふるまってるし…。ちっちゃくなって子どもみたいに振る舞っていたい…それなら、みんなもちっちゃくして…ってのが、その理由かなぁ…なんて思ったわけ。だからさ、そんなことだったら、たぶん…友だちにもなってもいいのかな〜なんて、ね。」

カオルは杏子の言葉にどきり、として、どこかに隠れたくなっちゃっています。
「今回は、きみの勝ちだよ…でも、もう負けるつもりはないからね…」
杏子はにこにこ笑いながら、「そのときを、楽しみにしてるわね。」
「いつか、教えてあげるよ…」
杏子とカオルも友だちになることができました。 ナナミはとってもうれしそうです。

すべてが、元通りに戻りました。

杏子、沙苗、そして恵も元に戻りました。新しい、ふだんの姿に満足しています。

「すみません、武史先輩…服、破けちゃって…」
「あ…気にしない…ぐはっ!」
突然、武史は鼻血をどばーっと吹き出し、床に倒れ込んでしまいました。完璧に気絶してしまいました。
「きゃあぁぁぁっ!」
「恵ちゃん、心配ないよ。恵ちゃんがすごいセックスアピールを持ってるって証拠だから、さ。」
「でも…ナナミさん」
「だいじょぶデスよ。」 ナナミはにっこり。
「恵さんの言うとおりです、ナナミさま。これは…ふつうではありません。わたくしも恵さんの魅力にとても強く引き込まれています…。」
「沙苗も、よ。」
「いったい、どうしたんデスカ?」
「これ…きっとボクのせいかも…」
「カオル、なにをしたンデス?」
「ご、ごめん、許して! みんなに…ちょっとした、贈り物をしたの…」
「恵ちゃんには、いったい、なにを?」
「彼女、男の人たちを誘惑するのが苦手みたいだったから…。もっと魅力的になるようにしたんだけど…」
「ど、どうヤッテ?」
「彼女のフェロモンの力を強くしたの…今、恵ちゃんはすっごい魅力的な女性になってるの…たぶん、男の子だけじゃなくて、女の子にも魅力的に見えるし、引きつけることができるようになってるはずよ…」

恵はすごくどきどきしています。 「カオルさん…そんなこと…する必要ないのに…」
「恵ちゃん、それ、すごいことじゃない! 恵ちゃん、みんなの人気者になって、たくさん友だちができるわよ!」
「沙苗さん!」
「…あの、…沙苗さんにも贈り物が…」
「え、ほんと? なになに?」
「おっぱい牛さんを見て!」
「え? わたし?」

沙苗はきらきらした眼で杏子を見つめました。
「やった! うれしいな〜。ありがと!」
「気に入ってもらえると、うれしいな!」
「ちょっとぉ…わたしのことなんだけどな…見てよ、これ!」

杏子には白黒の牛さんの耳と尻尾が生え、ちっちゃな角がひたいに、にゅっ、と出てきています。彼女は完全に雌牛のように変身してしまいました。

ナナミはくすくす笑いながら、「ワタシも、好きになりそうデース!」
「ナナミ!」
「すごくカワイクなりましたよ、キョウコ!」
「ほんとに、そう思ってる? ナナミ?」
「…うふん…はぁい!」  ナナミは、とっても色っぽい声で返事をしました。

杏子はその声で真っ赤になり、興奮してきました。 カオルはそれを見て微笑みます。

「ほんとに気に入ってくれると、いいんだけど…」
「これが、わたしへの贈り物、なの?」
「ん…。さあ、あなたの力を増やしてあげたよ!」
「は? どういう意味?」
「ボクの妹のおっぱいミルクを飲んでから、あなたには魔法の力が備わったんだけど、それを強くしてあげたの…」
「え?」
「キョウコ! カオルはワタシと同じ力をアナタにもたせたンデス! アナタのミルクでミルクセーキを作って、沙苗にあげタラ…きっと次に起きることは、あなたと同じになりマス! 恵チャンでも、おなじコトデス!」
「そうなの? もっとパワフルになったのね!」

ナナミとカオルは、同時に微笑み、うなづきます…まるでふたりは双子のよう。

「な、なに?」
「あのう…ナナミさん、カオルさん! ま、まさか…ふ、ふたごだったりして?」
「そう! 恵ちゃん、わかった?/そうデス、恵チャン、わかりマシタ?」 口調はちょっと違うけど、返事がユニゾンで返ってきました。
「…あ……え?」 と、これは杏子。

ふたりはくすくす微笑みながら言いました。
「あら、そう見えマセンカ? キョウコ?」
「まさかぁ…」
「あれ? ナナミさんとカオルからは、おんなじ香りが、してましたよ、先輩…」
「沙苗ちゃん、あなたも…?」
「はい!」
「それって…知らなかったの、あたしだけぇ?」
「正確に申し上げれば、あなたと武史だけでしたが…。」
「ありがと、田中さん。いつも正しいよね…あなたは」 涙がじわり、と杏子。
「ナナミの正体、見破ってた…あたし、なのに…気づかない、なんて…でも…あたし、だけ? だけなの? どして? どうしてぇ?」  杏子は床に座り込み、突然泣き出しはじめちゃいました。





みんな、バーの準備が終わるまで、ちょっとした休憩時間になりました。

夜遅く、準備が終わり、恵と武史くんはそれぞれ、自分の家にテレポートしていきます。
田中さんが残ったみんなを家にテレポートさせ、みんなまっすぐベッドにもぐり込みました。

杏子がベッドに入ると、誰かがドアを開ける音がしました。ナナミです。すごくセクシーなネグリジェを着て、口元に笑みが浮かんでいます。

「いっショに、眠ってモ、いいカシラ?」
「眠れないの?」
「寒イノ…」
「それなら、どうぞ…わたしが…暖めてあげる…」
「ハァイ!」

杏子はベッドに空きを作ります、白と黒のエッチなネグリジェが丸見えです。彼女のリクエストに応えて、沙苗が作ったものです。
彼女も、雌牛と同じような白と黒の着物を着るのがだんだん好きになっているみたいです。
ナナミは後ろ手にドアを閉めると、杏子のベッドにもぐり込みます。杏子は彼女を抱きしめ、両腕を背中に回します。ナナミの大きなおっぱいが、自分のとぴったり、くっつくのを感じます。

ふたりでお互いを見つめ、ほほえみを交わしました。
「ほんとに、アリガトウ…。助けてもらわなクテハ、とてもカオリには勝てなかっタ…」
「そんなこと、無いわよ! わたしのほうこそ、お礼をいわなくちゃ…。…あなたに出会ってから、わたしの人生にも、とってもいろんなことが起きたわ…。でも、あなたといっしょの新しい人生って、とっても楽しいわ…ナナミ。」
「…アリガトウ、キョウコ! ワタシといっしょにいてくれれば、オッケーです…」
杏子もくすくす笑って…「わたしも、そう思うよ、ナ・ナ・ミ!」

ふたりはキスを交わし、お互いの腕の中で幸せに眠りに就きました。



>いったん、おわり<





[次回予告]

作者から

さて、いよいよ「グローイング・バー」の開店です! いま、さいしょのお客様が到着するところですね。
私たちはそのお話と彼女のファンタジーを知ることになります。そしてあなたは、見るものにびっくりすることでしょう。
服は引き裂かれ、みるみる身体が…。 次回も、お楽しみに!






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