<ほんあんです>+そうさくいり。

【街はずれの…】 ( げんさく:は、某外国の方です。 )


 その2



彼女は…デブ、なんかじゃなかった…!

カマロから降りた彼女が、オレの前で、深く折り曲げていた腰と膝を伸ばし、ゆっくりと立ち上がっていく…。その美しくカールしたブロンドヘアに囲まれた愛らしい顔は、オレの目の前を通り過ぎると、ぐんぐんと上に持ち上がっていく。
立ち上がるときの動きで、ばるるん、ぶるるん、と、その大きな2つの房が大きく揺さぶられている…片方だけでも、軽くオレの顔2つ分くらいはありそうだ…。それも、オレの頭上に浮かび上がっていくように見えた…。

18歳、と免許に書かれている、その娘は…デブ、どころか…とても…とても、巨大なのだ!

とうとう、完全に立ち上がった…いや、“そびえ立っていた”。 …巨大な、完璧なプロポーションの筋肉もりもりの女体が、オレの目の前に。

6フィート(182.88cm)あるオレよりも、なんと軽く1フィート(30cm)以上は高い…この娘は…8フィート(243.84cm)以上あるだろう!

「あんた…あなたは…だ、誰です?」
「ジェミー=リン=サマーよ…」
「そんな馬鹿な! あなたの免許には…5フィート4インチ(162.56cm)とあった! …だが、…あなたは8フィート4インチ(2m54cm)はある!」
「おねがい…あたしはジェミー=リン=サマーなの。あたしを父の処に連れて行って… 父なら、あたしのことを助けてくれると思う…」

…オレは彼女の父親からどう助けてもらえるのか尋ねた。
彼女が酔っているのははっきりしている…アルコールのにおいがするし、バランスをとるのに苦労している。

オレの前に高くそびえ立ち、ジェミーはオレを見下ろしてこう言った。
「あなたが…あたしの言うことを信じられないのもわかる。…あいにく、あたしは酔っていないわ…しらふなの!
 たぶん、気違いじみている、って思われそうだけど…しらふなの! どうしてこんなことになったのか、っていうと…」

ジェミーの言う話はまるきりSFテレビドラマのようだった。

彼女はエイリアンかなにかに誘拐されたのだそうだ。車から連れ出され、なにかの装置を埋め込まれ、そしてまた車に戻された…。
アルコールのにおいは…その…宇宙船からのものだという。奇妙な感じがするので、父親の研究室へ行こうとした…父親ならなんとかしてくれるだろう、と。

その途中…車の中で、急にからだが成長し始めた、というのだ。蛇行していたのは、胸がどんどん大きくなり、ハンドル操作をじゃましたのだという。

「…だって、あたし…元々は、27インチ(70cm)のBカップしか、なかったのに…ウエストとヒップは、そんなに変わってないみたい…だけど、もう…胸が苦しくて、苦しくて…」

そういうと、彼女は自分の胸を、その大きな手で押さえた…セーター越しに、変な段差が浮き出ていた…Bカップでは、とうてい収まりきらない大きさにまで成長し、乳肉がブラからはみ出し、オレの視界をふさがんばかりに揺さぶられた。

オレは、とてつもない大きさの膨らみに目をやらないようにするのに精一杯だった。その巨大な山脈を越えずに、話をする彼女を見続けるのはどだい無理な話で、しかも中身はサイファイときてる…。

27−B、なら、せいぜいトップ33〜4インチ(84-6cm)、ってところだ…しかし、今はどう見ても50インチ(127cm)は…いや、それすら超えているように見える…

「…で、あたしのパパは、生物化学が専門で、あたしもそこの研究を手伝っていて…DNA内の成長ホルモンの因子を分離して…」

言い募るジェミーの話は、オレには、どんどんわけの分からない方に向かっていた…一体どうすれば、いいってんだ? …オレは、話の異質さと、巨大なカラダの魔力に、困惑するばかりだった…

…自分の胸ごしに見えるオレの表情に気がつくと、あきらめたように彼女は話をやめ、深くため息をついた。

と、突然、すごい大きさだったセーターの胸のふくらみが、ぐぃん!とさらに大きくなった。
ばしっ! びしっ! プラスチックがはじけ、繊維が引きちぎれる音。ぐぐぐっと胸が大きく盛り上がり、セーターごしに見えていたラインがぐにゃぐにゃになる…ブラジャーがはじけ飛んだのだ。

さらにバストの張りは大きくなり、見る間にたるみがなくなる。胸元が大きくなるにつれ、すそがどんどんせり上がっていく。胸元は、30cmが40cm、そして50cmにも見えるほどに飛び出していく…次の瞬間、びりびりびり〜ぃっと音を立ててセーターが千切れ、車とオレの周り中にばらばらと飛び散った。

その巨乳はどんどん膨張し、さっきよりもはるかに巨大になっていた。

なんてこった…オレは開いた口がふさがらなかった! 

オレは、むき出しになった、どっしりした巨大な乳房が…気が狂ったようにぶるうん、ぶるうん、と弾み、揺れているのを見つめ、立ちつくしていた。

それは…オレの頭より…遙かに巨大で…オレの頭のずっと上にあった…。

馬鹿みたいにぼんやり立ち、オレはその今まで見たこともない、とてつもなく大きなおっぱいを見上げていた。…なにも、なにもすることもできずに。

彼女はその巨大なおっぱいの向こう側からオレを見下ろして、くすくす笑いはじめていた。…彼女は、そのでっかいおっぱいのことを笑っているのか、それともオレを笑っているのか…

ようやく、我に返り、オレはジェミーの肘をつかむとオレのパトカーまで連れて行くことにした…。
そのとんでもない肘はオレの肩くらいの高さにあり、俺の手はその肘まわりを半分も掴みきれていなかった。うっすらと筋肉のくぼみが見える、細いウエスト…。そして、脇から胸板にかけてもたくましい筋肉が浮き上がっている…。
そして、その先にある、とんでもない大きさのバスト…彼女は隠そうともしない。オレの歩幅に合わせ、わざとゆっくり歩いている、その歩調に合わせ、ぶるぅん、ぶるぅん、と音がしそうなほど、大きく揺れていた…。

彼女を車の後部座席に乗せるとき、オレは彼女が自分からすすんで中に入ってくれたことに感謝した…それでも、ふつうの人のようにまっすぐ前を向いて座ることはできなかったが。…それでも、もしジェミーがオレに反抗したとしたら、オレは通りの端まで吹っ飛ばされていただろう!

そのまま、車を街の方に走らせ始めた。

…彼女のすさまじい巨体で、車は妙な具合に傾いていた。…サスペンションが思い切り縮んでいるらしく、ちょっとした段差があっても、がくん、がくんと大きく揺さぶられた。

…まだ、無線は通じないままだ。このまま、彼女とふたりきりでいることに、オレはなぜか不安を感じ始めていた…。

説明をあきらめたときに、セーターが千切れ飛んだ、あの、深い呼吸…。
そして、その後…オレを見下ろす、あのくすくす笑い…。
車に乗せるときの…ずいぶん、おとなしい素振り…。

何分かして、オレは後ろを振り返り、その不安の源に気がついた。…彼女は首を曲げ、顔を横向きにしている…確か、車に乗ったときは、窮屈そうではあったが、頭はどうにか天井すれすれに収まっていたはずだ…その顔には、苦しそうな、それでいてうっとりとした表情を浮かんている…。

彼女はどんどん大きく、成長していた! このままだとジェミーはすぐに後部座席いっぱいになっちまう…

どうやったのか、彼女は体をひねり、その巨大な乳房を運転席の後ろにあるケージに押しつけてくる。

「…車を止めて、私を外に出したほうがいいかも…ね。そうでないと…」
彼女の口調が、少しずつ、変わっていた…。

「そうでないと…ど、どうするっていうんだ?」 オレは強がって、笑ってみせるが、声が上ずる。
「そうでないと…ふふ…こうなっちゃうの…」 …オレの強がりなど、なんの気にもかけず、彼女は笑みさえ浮かべていた。

そして、ジェミーは、またさらに深く息を吸いこんだ…。

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