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<ほんあんです>+そうさくいり。
【街はずれの…】 ( げんさく:は、某外国の方です。 )
その1
7月になったばかりだというのに、真夏のように蒸し暑い夜だった。
あのくそったれな巡査長に、オレは一体全体何をしでかしたのか…さっぱり覚えちゃいないが、何かやっちまったことは間違いなかった。
…なぜなら、オレは砂漠の中、20マイルも郊外をパトロールしていたからだ。街から10マイル以内の場所、なんてもんじゃない。…それが今晩のオレの持ち場とは!
30分もしないうちに、一番近くに見える街灯が、20マイルも離れたところにあるところまで来てしまっていた。…真っ暗で、長く、孤独な夜だった。
と、突然、新型のカマロが不規則にハイウェイいっぱいに蛇行しているのが、オレの車のライトに浮かび上がった。
「ジーザス! 酔っぱらいか! ちくしょう! ブタ箱に入れて、またここまで戻ってきたら…夜中を過ぎちまうぞ! …くそったれが!」 …思わず悪態をつく。
オレはそのカマロの後ろに回り込み、後を追う。すると、運転手が道をまるっきり外れ、排水溝に飛び込みそうになるのをしばらく見守った。
「くっそぉ…あいつが自爆する前になんとかしないと…こっちの方がマジでやっかいになりそうだ…」
オレはカマロの真後ろに近づくと、ウィンカーを点けサイレンを鳴らした。
多少、期待をして、本部のディスパッチャ〜交通係と連絡を取ってみた。誰かいれば、そいつに迎えに来てもらう…熱いコーヒーでも持ってきてもらえば、最高だ…
しかし、むだだった。だれも無線には出ない。これだけ街から離れていればまぁそうだろう。
…いつもの通り、オレはひとりっきりでこいつを始末しなきゃいけない、ってわけだ。
注意しながら近づき、車内にはほんとうにドライバーが一人だけなのかどうか、後部座席を確認してみる。
ちょいと見たところ、ドライバーはどでかい、デブっちょの女性のようだ。車の中には彼女一人きり。
オレは彼女に免許証と登録証を見せるよう頼んだ。すると、彼女はきゅうくつそうにもぞもぞした後、窓の隙間からそれらを押し出してきた。
彼女からそれを受け取る。
「そこにいてください、マダム、すぐ戻ります…」
オレは車を離れながら声をかけ、オレの車に戻った。
登録証にはこうあった…ジェイムズ=サマー博士。住所には、街の高級住宅街の番地が書いてあった。
免許の持ち主は…ジェミー=リン=サマー。18になったばかり。
金髪、5フィート4インチ(162.56cm)、体重120ポンド(54.48kg)。
おかしい…
運転していたのは、とうていそんな体格ではなかった。でっかい、ものすごいデブの女だった。
ハンドルの前にやっとこさ身体を押し込んで、運転席にかろうじて座っている…そんな感じだ。
オレは、自分の車に連れて行って、もっと詳しく調べた方がいい、と判断した。
たぶん彼女は、免許をもらってから、かなり太ったんだ、きっとそうにちがいない。
そう思い、免許交付の日付を見た…ダッシュボードのライトに照らされた顔写真には、あどけない少女の顔。その下にあるのが、誕生日と更新日だった。
その数字を見て、俺は首をひねる。免許はそんなに前のものではない。まだ2か月?
まさか…偽造免許? …オレはカマロに戻り、その若い娘をもっとよく観察することにした。
ここから、2〜3時間も走れば国境だ。最近、パスポートや免許偽造絡みの犯罪が増えていた。割を食った夜警だが、ここでさらにポカをしたら、巡査長のお目玉だけではすまない。
慎重にカマロに近づき、車内をゆっくりのぞき込んで…俺は息を飲んだ。
(こいつは…!)
信じられない思いでその顔を見つめた。デブ、なんて失礼だった…しかも。
なんとまぁ、写真うつりの悪い娘なのか! …オレが今まで見たこともないような美人が、そこにいた。…魅力的な赤いくちびる、輝く青い目、流れ落ちるようにカールしたブロンドヘア…
それよりも心からショックを受けたのは、彼女の化け物じみた巨乳だった。
すさまじい…でかさだ!
彼女の巨乳はセーターの胸の部分を身体から1フィート(30cm)以上膨らませているのだ。
確かに「ハンドルの前にやっとこさ」押し込んでいるのだが、それは胸の大きさのせいだったのだ…。
あまりにも大きすぎて、最初見たときにはそうとは思えなかった…!
彼女はものすごく窮屈そうな、ノースリーブのピンクのサマーセーターを着ていたが、そのふくらみが凄まじいために、彼女が深呼吸をしたら、そのみっしりとした肉塊が詰まって負荷のかかりすぎているセーターはちぎれ飛んでしまいそうだった。
彼女にカマロを降り、オレの車へ来るように頼んだ。
オレは自分の考えが正しいことがわかった。彼女は免許にある娘のはずがない…。160cmの娘にしては、ずいぶんと膝を折り曲げていて、その巨大すぎる双丘の下半球が、その太ももに押し上げられ、いやらしく形をゆがめていた。
ドアが開く。オレは軽い恐怖にかられながら、続いて長い手が出てくるのを見つめた。そして…彼女はゆっくりと外に出てきはじめた。
…畏敬の気持ちすら味わいながら、オレは、ほんとうに長く美しく、魅力的な脚がドアの外に出てくるのを見つめた。彼女のタイトスカートはたくましい太ももを半分も隠していなかった。
彼女が立ち上がったとき、オレは電撃をうけたように立ちつくした。
彼女は…顔だけではなく…デブ、どころの話ではなかった…。
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